知らなきゃまずい? マネーリテラシー教育の重要性を考えてみた

日本は、マネー先進国の欧米等と比べ、金融教育がまだまだ進んでいないと言われている。2010年以降、金融庁を筆頭にした政策が施行され、いくつかの教育機関で「お金」に纏わる授業がようやく取り入れられたばかりだ。

しかし、国による金融のカリキュラムは金融政策だとか、景気についてなどのマクロ経済教育がメインになっているだろう。国によるトップダウン型の教育では、経済ニュースを読み解く能力はついても、実際に個人レベルで使える知識を身につけるのは、なかなか難しい。

それなら、個人の消費活動にフォーカスした学問を勉強すれば良いかといえば、それも堅実だとは言い切れない。(個人消費については、ミクロ経済という学問で取り扱う)

とはいえ、ミクロ経済にしても、あくまで一般的な消費活動の原理を学ぶという域を出ない。それなので、ミクロ経済を幾ら学ぼうとも、個人生活レベルで活用できる知識は、それだけでは身につかないだろう。

では、一体どんな教育ならば、個人の生活の役に立つのであろうか?

マネー先進国でのお金の教育

マネー先進国、欧米の例を見てみよう。

欧米では貯金を含めた資産運用の合理的な方法論や、投資と投機の違い、資産を増やすための投資活動の例についてなどを具体的に教育している。

家庭内でも、日常的に金融に関わるディスカッションが行われている。さらに欧米の子供達は親の年収にも関心を示しており、親もまた自分の子供に自身の年収を公表しているケースが多という。

欧米のような金融教育が当たり前の国では、国民一人一人のマネーリテラシーが高く、金融に関して、自ら考える力や判断する力が備わっている。金融レートや世界経済の動向、よりよい金融商品の選定などは、自ら積極的に取り入れる姿勢が見られる。

私たちが住む日本では、このような理論型ではなく実践型な金融教育制度については、まだまだ発展途上にある。

金融教育の中でも、特に投資など資産を増やすための知識については、日本の教育では触れられていないことが多い。一方マネー先進国では、家庭レベルで投資はごく当たり前に行われており、何らかの形で資産運用により収入を得ているケースが多いという。

なぜ日本は先進国でありながら、金融養育の分野では、他の先進国と比べ、教育が発展していないのだろうか。

その理由の一つに、日本は高度成長期の価値観を今も引きずったままなのではないか、ということが考えられる。

日本の金融教育が盛んでない理由

1980年代の高度経済成長の時期は、景気は右肩上がりの上昇していた。この時代のサラリーマンは、働けば働くほど収入が増えた。もちろん幾ら収入が増えようとも、それらを何の計画もなく散財してばかりではいられない。

そこで彼らは、この景気が良い時期に手に入れたお金をいかに貯金し、将来に備えることを考えた。働きさえすれば、収入がどんどん入ってくるので、収入を増やす投資活動よりも「自分たちの資産をいかに使わずにおくか」ということばかりに気が回っていたのである。貯蓄活動は、質素な生活を好む日本人の気質にもあっていたのかもしれない。

日本には、この考えがまだどこかで根付いているように思える。高度成長期時代をサラリーマンとして過ごした世代を親に持てば、「1つの会社に長く勤め上げ、よい給料を貰い、支出を抑え、堅実に預金に回しておけば将来安泰」という考えを子供にも押し付けてくるだろう。

しかし、仮に会社をリストラされたり、病気になり働くなった場合はどうしたらよいのだろうか。貯蓄するにしても、具体的にどれらいの額をどれくらの期間で用意するつもりなのだろうか。老後に必要な資金はどれくらい? 年金も十分に受け取れるのだろうか?

個人がお金の正しい知識を身につける重要さ

景気の良い時代は、こんなことを考えなくともよかった。一つの会社をリストラされたとしても、働き口は探せば見つかったし、自分の生活を脅かすことになる、不変の事態は怪我や病気くらいなものだった。でも現代では、アメリカのサブプライムローン崩壊のように、不変の事態が次々に起こっている。

グローバル化による低コストな海外人材の起用、大企業の経済事件による大量リストラ、AI技術発展による雇用機会損失など。常に変化が起こり続ける時代に、労働収入以外に収入を増やす術すらなく、超低金利の預蓄だけで資産を運用することが、この時代のベストなのだろうか。大げさな話かもしれないが、ハイパーインフレが起これば、せっかく蓄えてきた預金も一瞬で紙くずに変わってしまう。

このような社会問題に加え、年金問題や社会保障の問題が数々明るみにでてきている今、将来の不安、なにより明日の生活費の不安までもが、目の前に襲い掛かってくる。

もはや、今までは当たり前とされていた、一流大学を出て、大手企業に生涯勤め上げることが、成功のパスポートではなくなってきている。しかし、これについては誰もが薄々気づいてきているはずだ。

それなのに、次に何をするべきか答えが出ない人がいる。彼らはどうすればよいのか?

何をすれば良いのか分からないなら、とりあえず過去のやり方にすがるしかない。結果、高度成長期時代の価値観のまま生活を続けていくことになる。そして、自分の子供達の世代にも古い考えを伝え続けてしまうのだ。

多くのマスメディアや経済評論で述べられていることであるが、これからは、国も企業も助けてくれるとは限らない

こんな時代に私たちが安定した生活を送るためには、個人個人がお金の正しい知識を学び、国や企業に依存せずに生活していける術を身につけなくてはならないのだ。

このように、お金に関しての正しい知識を身につけることを「マネーリテラシーを高める」という。

マネーリテラシーを高めることは、単に無駄遣いの抑止になったり、金銭感覚を身につけさせたり、貯金の大切さを説くだけに留まらない。お金について学ぶことは、労働収入の限界や景気と個人消費の関係、資産を運用し増やすという考え方など、人生設計において重要な知識を身につけることにも繋がってくる。

マネーリテラシー教育とはどんなものか?

マネーリテラシー教育の必要性について、金融庁『政府広報オンライン』では、マネーリテラシーの必要性について次のように述べている。

「金融リテラシー」を身に付けるための教育が、金融経済教育です。国民一人一人が、金融やその背景となる経済についての基礎知識を高め、日々の生活の中で、金融や経済に関する基礎知識に基づいて、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力、すなわち「生きる力」としての金融リテラシーを育むためのものです。

このように、マネーリテラシー向上の目的は、お金に関して自立した考えを持てるようになることにある。近年においては、マネーリテラシーは、経済人として自立していくために必須なスキルと位置付けられている。

また、お金の知識については不変の時代に備えるためだけでなく、普通に生活しているだけでも、様々な場面で必要になってくるだろう。

貯蓄・資産運用・住宅ローン・保険加入・相続などについて、何の知識もないまま、計画性もなく、営業マンに押し売られたというだけで手をだすというのは、あまりにリスクが高くつく。自分にとって損となる選択をしてしまう可能性もゼロではない。

マネーリテラシーを高めれば、貯蓄や資産運用など、守りとしての活動がより堅実になり、生活に安定が生まれやすくなる。安心できる生活を送ることができれば、懐にも余裕ができ、投資活動などの収入を増やす活動も行いやすくなるだろう。

マネーリテラシーを高めるにはどうしたらよいか?

リテラシーを高める指標を知る

マネーリテラシー向上には、まず最低限身につけておきたいリテラシー項目について抑えるところから始めてみよう。

金融庁の金融経済教育研究会では「最低限身に付けるリテラシー」として、4分野・15項目を掲げているから、参考にしてみてほしい。

1. 家計管理

(1)適切な収支管理(赤字解消・黒字確保)を習慣にすること

2. 生活設計

(2)ライフプランを明確にすること

3. 金融と経済の基礎知識と、金融商品を選ぶスキル

金融取引の基本としての素養

(3)契約をするとき、契約の基本的な姿勢(契約書をよく読む、相手方や日付・金額・支払い条件などが明記されているか、不明点があれば確認するなど)を習慣にすること

(4)情報の入手先や契約の相手方である業者が信頼できるかどうかを必ず確認すること

(5)インターネット取引の利点と注意点を理解すること

金融分野共通

(6)金融と経済の基礎知識(単利・複利などの金利、インフレ、デフレ、為替、リスク・リターンなど)や金融経済情勢に応じた金融商品の選択について理解すること

(7)取引の実質的なコスト(価格、手数料)を必ず確認すること

保険商品

(8)自分にとって保険でカバーしたい事態(死亡、病気、火災など)が何かを考えること

(9)カバーすべき事態が起きたとき、必要になる金額を考えること

ローン・クレジット

(10)住宅ローンを組む際の留意点を理解すること
・無理のない借入限度額の設定、返済計画を立てること
・返済を難しくさせる事態に備えること

資産形成商品

(11)無計画・無謀なカードローンやクレジットカードなどの利用を行わないことを習慣にすること

(12)高いリターンを得ようとする場合には、より高いリスクを伴うことを理解すること

(13)資産形成における分散(運用資産の分散、投資時期の分散)の効果を理解すること

(14)資産形成における長期運用の効果を理解すること

4. 外部の知見の適切な活用

(15)金融商品を利用するにあたり、外部の知見を適切に利用する必要性を理解すること


上記で紹介されていた4分野「家計管理」「生活設計」「金融と経済の基礎知識、金融商品」「外部知見の活用」をバッチリ抑えることができれば、あなたのマネーリテラシーはかなり向上すると言えるだろう。いまの自分に足りない分野について、積極的に学習していってほしい。

学習の方法には様々ある。日本経済新聞の定期購読を三ヶ月分申し込んでもいいし、金融に関する本をネットショッピングなどで片っ端から買い漁るのもよい。

著者自身の経験を話すと、わたし自身は大人になってからマネーリテラシーを身につけていったタイプの人間だ。そんな私は、この記事の冒頭で紹介した欧米の金融教育のように、座学での勉強ではなく実践を通した経験こそが、リテラシーを高める近道であると考えている。実際にそうやってマネーリテラシーを高めてきた。

読者の中には、マネーリテラシーを高めるイメージがよく掴めていない方もいるかもしれない。そんな方は、リテラシーをもう少しポピュラーな分野に置き換えてみてはどうだろうか。ここでは、近年すっかりトレンドキーワードと化した「ITリテラシー」を高めるイメージについて考えてみることにしよう。

ITはわたしたちの生活で深く根付き、どっしりと腰を落としたモノやツールとなっている。ITは生活に無くては欠かせないものであり、これをうまく使いこなせないと、どんどん時代に置いていかれてしまう。そんなITを十分に使いこなせるスキルがある人をITリテラシーが高い人とよぶ。

ITリテラシーの高い人物はどんな人だろうか? IT企業に勤めている人? 情報工学を学んだ学生?

想像してみればお分り頂けるように、ITリテラシーは必ずしも教育によって身につくものではない。

子供の頃からITにふれていたデジタルネイティブ世代は、総じて一定のITリテラシーを備えているという。このことからも、リテラシーとは、学習によってではなく経験によっても身につくことが理解できる。

ITリテラシーから、マネーリテラシーに話を戻そう。マネーリテラシーについても、ITリテラシーと同様に、より実践を通した知識の方が、より理解でき、記憶にも定着しやすい。と、いっても個人差はあるだろうから、座学の方が向いている人は、必ずしも実践を通して学ぶ必要はないかもしれない。

それでも、英会話と同じように、身につけた金融の知識をアウトプットできる機会に身を置くことで、理解のスピードは格段に上がるはずだ。

実践型コミュニティでマネーリテラシーを高める

さきほど、英会話を例にアウトプットの有用さについて説明した。英会話のようなスクールなら、いまは金融の知識がさほどなくとも、知識ある教師がマンツーマンで丁寧に教えてくれるだろう。

金融も英会話と同じように、きちんとした教師(またはメンター)の元で学習できて、仲間たちと意見交換が出来る機会が整備されている。具体的には、総合投資コミュニティという、実践型のコミュニティ「Change Makers Club(チェンジメーカーズクラブ)」である。

「Change Makers Club(チェンジメーカーズクラブ)」では、プロトレーダーの手法を受講生に伝授する形で、投資についての実践教育を受けることができる。「Change Makers Club(チェンジメーカーズクラブ)」は、全くの投資初心者であっても総合投資を学べる場として評価を得ているコミュニティでもある。

マネーリテラシーを高める一番の近道は、実際に金融商品を保有したり、FXなどの投資を行なってみることだと理解している人は多い。そう思って、書籍などに手を出すが、勉強すればするほど、その複雑さに気付き、スタート地点に立つ前に挫折してしまう人もかなりの数がいる。

決して、挫折することが悪いと言いたいのでない。そうではなくて、投資については挫折してしまうくらいに、スタート地点に辿りつくまでにエネルギーを使う分野ということなのだ。あなたが、サラリーマンや主婦ならば、それだけで普段の生活が忙しいだろう。そんな中で、隙間時間で、長い間コツコツと学習を続けるには、体力と時間も足りず、気力もいつまでももたないだろう。

それならば、メンター付きで実践型のコミュニティに参加した方が、時間の節約になるのではないか、というのが著者の経験を通じた意見だ。実践を通して、リテラシーを高めたい想いがある方は、コミュニティに参加してみるというのも、選択肢の一つとして良いかもしれない。

まとめ

マネーリテラシーを身につけることで、あなたは次のようなメリットを得られる。

  • 国や企業に依存せず、お金に関して自立した生活を送ることができる。
  • 住宅購入、健康保険、教育費などに対し、ライフプランを念頭に置いた、あなたにとって適切な選択をすることができる。
  • 金融商品、FX、CFDなどの投資についての知見を身につけることができる。

マネーリテラシーの向上は、あなたを経済的に自立させ、より良い暮らしを送るために役立つだろう。

金融を取り巻く環境は、時代と共に変化してくる。時代と言っても、数十年というスパンの長さではなく、近年では、わずか数年で環境が大きく変化することもある。そのため、常に金融のアンテナを張り巡らせ、自主的に情報収集していく姿勢が、望ましいだろう。

マネーリテラシーに関心があるのならば、公共団体や企業が実施しているセミナーに参加するのも良い。この方法で基礎的な部分は、かなりしっかりと身につけることができるだろう。

さらに、もうワンステップ踏み込みたい方は、FXなどを実際にやってみてはいかがだろうか。実践を通じた学習は、セミナーよりも多くの経験値を得られる。

1人では何から始めたら良いか不安な方もいるだろう。そんな方には、しっかりとサポートを受けられるため初心者でも安心な、総合投資コニュニティの参加をオススメしたい。コミュニティについての詳しい情報は、以下の記事で紹介しているので、気になる方は一読してみて欲しい。

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