ビジネスにおける良い人脈とは何か? 人脈の正しい作り方とその効果

あなたがいま、どんな組織に属していて、そこでどんな仕事をしていようとも、人脈とは重要な意味を持つものである。

なぜなら、全ての仕事は、突き詰めれば人と人との関係に行き着くからだ。また、日々の仕事だけに限らず、あなたが今後、何か大きなことを成し遂げようと考えているのであれば、そこには人脈の力が大い役に立ち、重要な意味を持つことになるだろう。

個人やビジネスにとって大きな価値を持つ人脈を、より良いものとし、さらに広げていくためには、どのようなことをしたら良いのだろうか?

この記事では、より良い人脈を作り上げる事で得られる効果や、質の良い人脈を築くためのちょっとしたコツを紹介していきたいと思う。

人脈から得られる効果

出世やビジネスチャンスに繋がる

実力だけを頼りに日々奮闘している人には、おもしろくない事実かもしれないが、職場で昇進するためには、仕事の能力より、上司と良好な関係を保つ方が重要になる場合が多い。これにはきちんとした理由がある。目線を「雇われている側」から「あなたを雇っている側」に変え、考えてみてばわかる。

どんなに能力が高くともルールや規律、チームワークを重視しない社員より、仕事のスキルはほどほどでも、チームや上司との関係を良好に保ってくれる社員の方が、会社全体の士気を高める効果がある。会社全体の士気が高まれば生産性も高まり、利益の向上につながる。

個人の力には限界がある。どれだけ優秀な個人でも、集団の前では小さな力にすぎない。それを踏まえれば、ただ能力が高い個人より、仲間とコミュニケーションを取り合い、集団の能力を高められる人の方が、会社にとっての貢献度が大きいことに気づくだろう。

もちろん、人脈は会社勤めのサラリーマンだけに役立つものではない。個人で活躍したいと思っている人にとっても、優秀な相棒やエンジェル投資家、ビジネスのメンター、またはビジネスパートナーは、ふとしたコネクションから出会うことが多い。

彼らと出会うチャンスを掴むことで、成功への大きなステップアップに繋がることがある。

「こうなりたい」相手と付き合うと、自然と自分が変化する

良い人脈がもたらしてくれる効果は、なにもビジネスに限った話ではなく、個人レベルで成長のきっかけをあたえてくれる。

人の考えや行動は伝染し、無意識レベルで、知らず知らずのうちに、周りに影響を与えている。それは家庭や学校、会社などの集団でも当てはまる。

わたし自身について振り返ってみても、自分の人柄は、自由気ままに育ったものでは決してない。そこには少なからず、育った家庭環境や付き合ってきた友人達からの影響を受けている。

あなたが自分の人生をより豊かなものにしたいなら、これからどのような人たちと付き合っていくかを、今のうちにしっかりと考えておくべきだろう。

ネガティブな人たちと一緒にいれば、自然と自らの気持ちも落ち込みがちになってくる。

逆に、ポジティブな人たちと一緒にいればあなたの活動もより躍動的になり、チャンスに巡り会える可能性も高くなる。

加えて、その人たちがビジネスで大きく成功を掴んでいるのであれば、あなたも自然とその方法や考え方が身につくはずである。

良い人脈とは何か?

1,000人の友人がいることにどれだけの意味があるか?

FacebookなどのSNSを覗くと、有名人でもないのに「友達」が1,000人を超える人を稀に見かけることがある。とくに、Facebookでは他のSNSとは違い、匿名性が低いリアルな人との繋がりが現れてくるので、ステータスとしては、他のSNSで作るより価値のあるものに映る。広い人脈があるようにも思えるだろう。

しかし、人脈という言葉の本来の意味を考えてしまうと、1,000人という「友達」はあまりに空虚だ。普通に考えて、1,000人もの人間と有効な関係を築き、それを維持し続けられる人間はいない。つまり、1,000人という「友達」がいたとしても、そのうちほとんどは見かけ上のものでしかないのである。スマートフォンの画面をポチポチとタップしながら「人脈」を拡大していく行為は、モテるための話術を学んだり、おしゃれな服を着たりすることとあまり変わらないということだ。

もちろん、ビジネスの集客を目的とするのであれば、この1,000という数字は大きな意味を持つ。単純にその1,000人が顧客になるのもそうだし、1,000人も「友達」がいる人を見かければ、「私もこの人と友達になろう」と思う人もたくさん現れるだろう。

好ましい繋がりを作ることが大切

これまで説明してきた通り、どれだけ多くの知り合いがいるかというのは、本質的にはほとんどメリットがない。人脈を作る上で大切なことは、ただ母数を大きくすることではない。いかに多くの人たちと「好ましい繋がり」を築けるかがはるかに重要なのだ。

例えば、わたしが過去に交流会などで知り合った「いかにも友人が多いタイプ」の人たちについて思い出して見ると、わたしにとっても、彼らにとっても、互いにメリットになれるような関係を築けたことは、一度だってないように思う。

もし、あなたの前にも、誰とでもすぐに友達になれるだけの人が現れたとして、その人にとって有用な情報を教えようと思うだろうか? 少なくともわたしはそうは思えない。

このように、多かれ少なかれ人脈の力を活かしていくのならば、母数を増やすだけの人脈の作り方より、1人1人との関係をより良くしていく方法こそ、身につけるべきスキルだといえるだろう。

では、具体的にはどうすればよいのだろうか?

ここからは、あなたにとって、より良い人脈作りのヒントになるような、エッセンスをいくつか紹介したいと思う。

良い人脈を築くために大切なこと

武器になるスキルを身につける

人脈を築き、さらに活かすためには、自分自身にある程度、武器になるようなスキルがあった方が良いだろう。その方が人に覚えて貰いやすいし、自分としても人にアピールすることができる。

また、何かのスキルを持った人の周りには、違った専門のスキルを持った人が集まりやすい。より多くのスキルが集まれば、個人では叶えられなかったことを実現できたり、より大きな目的を描くことができるようになる。

ただ、スキルといっても、自分には人に自慢できるようなスキルを持ち合わせていない人も多いだろう。もしくは、潜在的には能力を持っているけれど、それを上手に引き出せていないだけの人もいるかもしれない。

そんな人には、まずは自己投資から始めてみることをおすすめしたい

幅広く知識をつけ、見た目にも気を配ることで、より魅力的な人物になることができる。魅力的な人は尊敬の対象となり、そして人を惹きつける。また、自己投資をする中で自分の得意なことや興味なども発見できるかもしれない。

相手を想いやる

人脈の築き方について書かれた本はたくさんある。しかし、人脈は理論を知っていれば誰でも築けるような簡単なものではないだろう。

目の前にいる相手を思いやる風を装ったとしても、そこに心が伴っていなければ絶対にバレる。何かのセミナーで「人脈の作り方」や「トーク術」を学んだ後などについついやってしまいがちになるが、人間の勘(とくに女性の)は侮れないものがある。

あなただって、誰かに対して一度や二度は「こいつ上っ面だけだな」だとか「こいつ何か魂胆があるな」と思ったことがあるはずだ。そしてそれは、おそらくあなたが人に対して誠実さを装った時にも思われている。

誰しも「自分は他の人よりうまく装えている」なんて思いがちだが、実際は似たようなものなのだ。自分の嘘に自信がある人ほど、下手だったりする。自分の利益ばかりを考えている人が痛い目をみるケースが多いのは、このためだ。

だからこそ、自分の利益だけでなく、相手の利益もきちんと考えられる人である方が望ましい。優秀なセールスマンほど、自社の商品のことを良さをアピールするよりも、相手との繰り返しの対話を通して、何より顧客との共通の関心や、顧客の問題事を一緒に探っていくことに時間をかける。これはセールスマンに限らず、一般的な人間関係にも応用が効く、信頼を築くための近道だ。

人脈を意識した人間関係では、どうしても損得勘定が脳裏によぎってしまうものだと思う。しかし、損得勘定がある上で成り立つ人間関係は、よほど自分が優位な立場にいたとしても、細く、薄っぺらな絆にしかならない。

綺麗事を言うつもりはないけれど、あなたにとって、本当に繋がりたい人やコミュニティがあるのならば、そこに一歩踏み出す際には、なるべく損得勘定をおさえた関係を作ることが大切だろう。

質の良い人脈を広げるには

友人からの紹介を活かす

「質の良い」人脈を築くための、ちょっとしたコツを紹介したいと思う。

これは誰にでもできて、とても簡単だが、意識して実践している人は少ないように感じる。

結論をいうと、「質の良い」人脈を築くには、友人からの紹介を積極的に活かすことが最も効率が良い方法だ。この方法には2つのメリットがある。

1つ目のメリットは、質の良い人に巡り会いやすいという点だ。

誰かに人を紹介するならば、自分が良いと思う人を紹介するのが一般的だろう。相手が友人ならなおさらだ。上辺だけの友人関係なら適当な人を紹介されてしまうこともあるだろうが、きちんと友好関係が築けているなら、相手もきちんと人を選んだ上で紹介してくれることだろう。

友人から良い人を紹介してもらい、さらにその人から良い人を紹介してもらえれば、人脈の質は自然と良いものになっていく。もちろん、紹介された相手ときちんと友好関係を結ぶことが大前提になるので時間はかかるが、人から人への紹介は、質の高い人脈を築くベースとなるだろう。

友人から紹介してもらうもう1つのメリットは、予想していなかった巡り合わせが発生しやすいという点だ。

人と人との繋がりを表す言葉として”六次の隔たり”というものがある。これは、世界中の人と人とは6ステップ以内に繋がっていて、友達の友達…を6ステップ分繰り返すと、全世界の人と間接的な知り合いになれるという理論である。

この理論通りに考えれば、1回目の紹介から6回目の紹介で人間関係は、かなり遠い域まで達することができることになる。紹介が先に先に進むにつれ、紹介される人物の人柄や経歴は予想できないような、カオスなものとなってくるだろう。

このような、思いがけない巡り合わせから、人生がガラッと変化することも十分にありえるかもしれない

過去の人脈も活かす 友人リストを作る

ここまでは、新しい人脈についてフォーカスを当ててきた。

しかし、いままでの人生の中で巡り合った人脈も活かさない手はないだろう。

そのためには、自分の友人リストを作ってみる事をオススメしたい

思いつく限りで良いので、なるべく時系列に沿った形でリストを作ってみよう。わたしも実際にリストを作ってみたことがあるが、思いがけない繋がりがあることに気付くことが出来た。

友人のリストが作れたら、そこから会ってみたい人物にチェックを入れてみよう。ここでは、最終的にアポイントメントが取れるかどうかは、一旦考えなくて良い。地図に行き先の目印をつけるときのように、目的を定めることがまずは大切だ。

コンタクトを取りたい人物をピックアップしたら、実際にその人との繋がりを検討しよう。SNSを利用する手もあるし、誰かから仲介してもらうのも良いかもしれない。

「久しぶりに連絡したら迷惑がられないだろうか?」と思うかもしれない。確かに、急に昔の知り合いから連絡があれば、誰でも驚くことだろう。でも、過去に良好な関係を築けていた人ならば、そこまで考えなくとも、相手は快く想ってくれるだろう。

実際、相手の反応はどうであれ、行動しなければ何も始まらない。初めから大物に会う必要はないので、まずは気軽に連絡が取れやすい友人からコンタクトしてみてはいかがだろうか。

人との繋がりの鮮度を意識する

ある程度、「人脈」と呼べるような繋がりが出来ると、それに安心し、ついつい関係を放置しがちになってくる。こうして長い間連絡を取らずにいると、その人との関係が「疎遠」になってきて、せっかく築いた関係が希薄になってしまうことがある

そのようなことを避けるためにも、自分にとって大切に想っている人とは、小まめに連絡を取るようにしよう。メールで近況報告をしても良いし、実際に会いにいってもいいだろう。人間関係の賞味期限は3ヶ月といわれていて、この期間を過ぎてしまうと、そこまで記憶に残っていない人のことは、どうやら忘れがちになってしまうそうだ。

よりよい人脈を「保つ」ためにも、重要人物には定期的に会っておくのが無難といえるだろう。

まとめ

良い人脈とは、アドレス帳に登録されたリストの数ではない。自分と相手にとって、好ましい関係を築けた数こそ、良い人脈といえる。

人との付き合いは、人格や考え方、さらにはマインドまでに影響を与える。だから、もし自分を変えたい、高めたい想いが少しでもあれば、付き合う人達を変えてみるのが得策だ。

また、「自分がこうなりたい」と思える人物との関係を築くことが出来れば、それが理想を実現させる最短ルートとなるだろう。

この先、自分にとって素晴らしいと思える人と出会えたなら、ぜひその人と良い関係を築いていってほしいと思う。

そのためには、自分の利益ばかりを考えず、相手とWin-Winになれるよう心がけよう。あなたが、相手の手助けになるスキルを身につけていたならば、それは相手と良い関係を作る絶好の機会となるだろう。

あした、あなたの人生をガラッと変えるような、素晴らしい出会い、思わぬ人脈の広がりがあるかもしれない。チャンスは、意外と近くに転がっている。

その小さな最初の一歩を今日から踏み出してみてはどうだろうか。

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