仕事のモチベーションを高めてくれる、ピーター・ドラッカー仕事の哲学12選をご紹介

起業を志した人であれば、ピーター・ドラッカーという人物の名前を一度は聞いたことがあるだろう。

ピーター ・ドラッカーといえば、『マネジメント』や『プロッフェショナルの条件』などの著者として有名だ。ドラッカーはマネジメントという概念を作り出した人物であり、彼が考案した数々のマネジメント術は、「ドラッカー理論」として、世界中で起業家や経営者たちに愛されている。

近年では、ドラッカー理論を高校野球に応用した『もしドラ』が大ヒットし、彼の理論の一部が、20代、30代の若者にも知れ渡ることとなった。

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

ドラッカーは生涯のうちに何度もマネジメントやビジネスについて言及し、多くの格言を残しているが、その中でも重要なものは『仕事の哲学(ドラッカー名言集)』という書籍にまとめられている。

その数実に100以上。重要な言葉に限定してもこれだけの数が挙がるのは、「さすがマネジメントの父」といったところだろう。

仕事の哲学 (ドラッカー名言集)

今回の記事は、この書籍で紹介されている言葉を取り扱ったものになる。

もちろん、書籍内で紹介されている全ての言葉に言及するわけにもいかないので、今回は、仕事のモチベーションを高めてくれる言葉を12個だけ厳選し、紹介していきたいと思う。

成長について

1. 人は何かを成し遂げたがる

人は精神的、心理的に働くことが必要だから働くだけではない。人は何かを、しかもかなり多くの何かを成し遂げたがる。自らの得意なことにおいて、何かを成し遂げたがる。能力が働く意欲の基礎となる。

この言葉を読み返す度に、働くことの意味を考えさせられる。

他人から指示された仕事ばかりをこなしているとなかなか味わえない感覚だが、仕事とは本来、内なる衝動をアウトプットする絶好の機会なのである。

2. 外なる成長と内なる成長

自己啓発とは、能力を習得するだけでなく、人間として大きくなることである。責任に重点を置くことによって、より大きな自分を見るようになる。

うぬぼれやプライドではない。誇りと自信である。一度身につけてしまえば失うことのない何かである。目指すべきは、外なる成長であり、内なる成長である

自己啓発の本来のあり方について、考えさせられる言葉である。

個人的な話になるが、わたしは学生時代から、モチベーションを高めるため、暇を見つけては数多くの自己啓発本を読み漁ってきた。自己啓発本を読むと、少なからず読んでいる内はやる気になるので、気分が高まらない時は自己啓発に頼っていた。

しかし、ドラッカーの言葉を借りるならば、自己啓発の本来の意味は、自らの成長を促すためにある。この言葉を読むと、その場限りでもモチベーションが高まればいいかな、などと考えていながら自己啓発本を読んでいた私は、その用途を間違えていたことになる。皆さんはどうだろうか。

3. 自らの成長を促す問い

今日でも私は「何によって人に憶えられたいか」を自らに問い続ける。これは自らの成長を促す問いである。

なぜならば、自らを異なる人物、そうなりうる人物として見るように仕向けてくれるからである。

人生の指標ともなりえる言葉である。

「どのような人間になりたいか?」という問いは、なかなか答えが出ないものだ。一方、「何によって人に憶えられたいか?」と問われれば、将来的に自分自身の望んでいることが、シンプルに浮き上がってきそうなものである。

強みについて

4. 強みを知る唯一の方法

何かをすることに決めたら、何を期待するかを書きとめる。九ヶ月後、一年後に結果と照合する。私自身これを50年続けている。そのたびに驚かされる。誰もが驚かされる。こうして自らの強みが明らかになる。自らについて知りうることのうち、この強みこそ最も重要である。

あなたは今、自分の強みをきちんと活かせる場所をきちんと見出せているだろうか。

もし、この問いに対する答えが「ノー」なのであれば、ドラッカーの言う通り、自分がしていることに何を期待しているかを書き出し、時間の経過を見ながらじっくり分析してみるといいだろう。もし明確な答えが出てこなかったとしても、自分の期待の傾向くらいは見えてくるだろう。それが自分の強みを知るヒントになる。

5. 自らの強みに集中せよ

不得手なことの改善にあまり時間を使ってはならない。自らの強みに集中すべきである。無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも、はるかに多くのエネルギーと努力を必要とする。

これは、企業経営する上でも、とても重要な考えである。

特に、パワーが強くないスタートアップ時期のベンチャー企業などでは、闇雲に幅広く手を広げていくよりも、強みに焦点を合わせ、資源を一点集中する方が、成功確率は高くなる。

個人においても、自分の強みが明らかになっていれば(自分で勝手に思っている強みでもいいと思う)そこに時間を集中的に投入しよう。そうすれば、自然と成果が出てくるはずだ。

6. 人と組むか一人で行うか

仕事のやり方として、人と組んだほうが良いか、一人のほうが良いかを知らなければならない。組んだほうがよいのであれば、どのように組んだときによい仕事ができるかを知らなければならない。

仕事には、「一人でやる仕事」と「複数人でやる仕事」の2種類しかない。

このうちどちらが自分にとってベストであるかは、自分の能力と、自分が今やっている仕事のことを深く知っていなければいけない。もし複数人で仕事を行うと思ったなら、なぜ人と組んだ方がいいのか、自分一人でやるのとどう違うのかを予め明確にしておこう。

進むべき道について

7. 自分を使って何をしたいか

選択肢を前にした若者が答えるべき問題は、正確には、何をしたらよいかではなく、自分を使って何をしたいかである。

ドラッカーが活躍した時代と比べ、インターネットなどが発達した現代では、驚くほど簡単に誰もが起業をすることができる。選択肢は膨大に用意されている。

しかし、「自由で何でも出来る」時代の代償として、わたしたちは、より自分の意思で選択をしていかなければならなくなった。特に若い人たちは、未来にたくさんの選択肢が残されている分、その傾向が強いといえる。

ドラッカーが残したこの言葉は、あなたが自分の人生を考える上での1つの指針となるだろう。

8. 価値観に反する組織にいるべきではない

得るべきところはどこかを考えた結果が、いま働いているところではないということならば、次に問うべきは、それはなぜかである。自らの価値観に反するところに身を置くならば、人は自らを疑い、自らを軽く見るようになる。

もう、これ以上得るものがないのに、惰性だけで居続けている組織は、自らの価値を下げる原因の1つになる。

また個人的な話になるが、わたしは5年間のサラリーマン時代を経て、Webライターとして独立したのだが、サラリーマン時代はまさに惰性の時代だった。入社してから数年で、得たい技術を習得し、これ以上組織に属している理由はなかった。

しかし、特に辞める理由が見つからないという理由で、いつまでも続けていた。こうして振り返ってみると、惰性で続けていた時期は、不毛な時間だったと感じる。

今、自分が所属している会社及び何かの組織に対して「ここで得るべきものはもうない」と感じているのであれば、そこから抜け出すための方法を、何かしら検討しておいた方がいいだろう。

転職というのでもいいし、技術に自身があれば、事業を始めてみてもいい。とにかく、価値を感じない組織に長く居続けることは、成長を望む人にとって大きなマイナスになる。これでは一度きりの人生が勿体無い。

9. 変化が自らに刺激を与える

自らに刺激を与えるうえでも、ある種の変化が必要である。この必要は、ますます人が長生きするようになり、長く活動できるようになるにつれて大きくなる。変化といっても、かけ離れたところに移る必要はない。

小さな変化を積み重ねる大切さを、気付かせてくれる言葉である。

負荷が少なく、単純なことばかりを繰り返す毎日が続くことは、ある意味では危険ともいえるかもしれない。日常に充足を感じている時こそ、何か新しいことに挑戦する絶好のチャンスなのだ。

起業家精神について

10. 起業家精神とは気質ではない

起業家精神とは気質ではない。実際のところ私は、過去30年間、いろいろな気質な人たちが起業家的な挑戦を成功させるのを見てきた。

「起業家気質」という言葉があるが、ドラッカーにいわせれば、起業する上でそんな気質は必要はない、ということになる。

とはいっても、挑戦的であったり、自主的に動ける人でないと、起業は難しいかもしれない。合っていない、ともいえる。そういう意味では、気質はどうであれ、ある程度野心的で、物事に自主的に取り組める性格でないと、事業を起こし成功させるのは難しいかもしれない。

11. 起業家に向かない人たち

確実性を必要とする人は、起業家に向かない。そのような人は政治家、軍の将校、外国航路の船長など、いろいろなものに向かない。それらのものすべてに意思決定が必要である。意思決定の本質は、不確実性にある。

起業においては、確実性がある出来事のほうが不確実性より遥かに少ない。

不確実性を受け入れられないと、リスクを追った選択は行えない。それに、保守的になっていると時代の変化にも柔軟に対応することもできないだろう。

不確実性が、起業に付いて回るものだとすると、ドラッカーの言葉の通り、自分が起業に向いているかどうかについては、不確実性を前向きに捉えられるか否かでおおよそ判断できるといっても良いのかもしれない。

12. 右脳と左脳の両方を使う

イノベーションに成功する者は、右脳と左脳の両方を使う。数字を見るとともに人を見る。機会をとらえるにはいかなるイノベーションが必要かを分析をもって知る。しかる後に、外に出て、顧客や利用者を見、彼らの期待、価値、ニーズを知覚をもって知る。

企業に必要とされる能力はマーティングとイノベーションだと、ドラッカーは述べている。

マーケティングとは、市場の動向(ニーズ)を掴み、戦略的に自社の製品やサービスを売っていく方法を指す。

イノベーションとは、価値創造の事だ。具体的には、顧客が認知していない隠れたニーズ(これを潜在ニーズと呼ぶ)の発掘や、技術革新という意味で、自社製品の開発もイノベーションの一部に含まれる。

この、イノベーションを成功させるためには、机上の戦略や分析のみでは不十分だ。実際に現場に赴いたり、顧客目線でサービスを利用してみて、自らでニーズを発掘するための想像力が必要になってくる。

起業家が自ら顧客の立場に立ち、率先してニーズを汲み取っていかないと、イノベーションには成功しないということだろう。

まとめ

『仕事の哲学(ドラッカー名言集)』から、仕事のモチベーションを高めてくれる名言12選を紹介した。

仕事の真理をついた名言から、ドラッカーという人物の思慮深さ、仕事への情熱や愛を感じざるを得ない。また、ドラッカーは、しっかりとしたビジネスマインドを身につけている人物だったといえよう。

ビジネスマインドは、ビジネスにおいてモチベーションを維持したり、積極的に自らを成長させていくために必要な考え方である。ビジネスマインドについては、以下の記事で解説している。

ビジネスマインドとは何か?どのサイトよりも具体的に書いてみよう

これらの名言を繰り返し読み込むことで、仕事に対しての考え方が、さらに前向きになりそうだ。

アイキャッチ画像出典:http://www.akutsuzeimu.jp/blog/2010/10/post-60.html

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